こんにちは、単独行山女子の七実(@dvanchangos)です。
数ある山の中で私が一番愛しているのは、そう、岩手山です♡
その姿を見るだけで、胸がキュンキュン締め付けられるほど、愛しています。
岩手山には毎年必ず登っていますが、実は柳沢コースから以外から登ったことがなかったんですよ。
↓2017年の山行はこちら
今回ははじめて「焼走りコース」から登り、「御神坂コース」から下ってみましたよ!
山行データ
登山日 2018年9月23~24日
天気 1日目:晴れ 2日目:曇り
最高気温(盛岡市)1日目:26℃/2日目:24℃
最低気温(盛岡市)1日目:15℃/2日目:17℃
雨の天気が続いていましたが、3連休の中日だけぽかっと晴れマークが!
これは行くっきゃないでしょ!
山行時間
1日目
1日目は焼走りコースから山頂まで登り、八合目避難小屋まで。
標準コースタイムは山頂まで5時間10分なので、なんとぴったりコースタイム通りに上れました!頂上からはお鉢を一周し、岩手山神社に参拝、八合目避難小屋に下ってまったり1泊です。
2日目
標準コースタイムは3時間15分なので、ほぼ計画通りに下れました。
ルート地図
1日目
2日目
持ち物
【バックパック】
オスプレー カイト36
【グッズ】
●衣
レインウェア、ダウンジャケット、フリース、着替え用の下着、靴下、Tシャツ。
くつろぎ用のロングパンツ、ゲイター、グローブ、ニット帽、ネックウォーマー。
2日目に天気が荒れそうだったので、防寒対策をしっかりめにしました。
●食
プリムスのバーナー、コッヘル、カトラリー、ソフトボトル、保冷ボトル。
食事はアルファ米とカップうどん、パン、行動食、インスタントコーヒー。
日本酒とおつまみ。
●住
シュラフ、クローズドセルマット
●その他
サコッシュ、ストック、ファーストエイドキット、エマージェンシーキット、虫除けスプレー、サングラス、メイクポーチ、お泊まりセット(オールインワンジェル、歯ブラシ、メイク落としシートなど)日焼け止め、スマホ三脚、モバイルバッテリー、イヤホン、タオル、ハンカチ、ウェットティッシュ、地図、ヘッデン、熊鈴
●山のオトモ
うしくんとかえるくん
1日目
焼走り登山口までのアクセス
盛岡駅から大更駅まで、始発の電車に乗ります。
前泊していた盛岡駅前のホテルをまだ暗いうちにチェックアウトし、盛岡駅へ。
いわて銀河鉄道線大館行の始発電車は5:06に出発しました。
電車の車窓から、だんだん白んでくるローカルな風景を眺めていると…
あらわれたのは、朝焼けに赤く染まる岩手山の姿!
やはり岩手山は象徴的です。この大きな存在に見守られながら、実りの秋を迎えるんですね。朝からいい景色…。
電車にゆられて36分。大更駅に到着しました。
無人駅で、トイレも6時にならないと開放されないようです。
民家の向こうに岩手山が見えますね。駅のまわりはコンビニもなく、誰もいません笑
ここでタクシーを呼び、「焼走り登山口」へと向かいました。
登山口まではタクシーで20分ほど。料金は3,070円でした。
焼走り登山口に到着です。岩手山がドーン!!頂上までハッキリ見える♡
朝から快晴で、期待も膨らみます。
日帰り登山の人は、早朝から登り始めるので、駐車場にはすでに多くの車が止まっていました。タクシー運転手さんによると、焼走りコースは日帰りの人がほとんどだそうですよ。
駐車場の奥にトイレと自動販売機がありました。トイレットペーパーが備え付けてあるキレイなトイレです。
焼走りコース~岩手山山頂
焼走り登山口に登山届を提出したら、登山開始です!
登山口からしばらくは、ミズナラとブナの平坦な道が続きます。〇合目の標識はなく、たまに「あと〇km」の標識が立っています。
2.2km地点。第2噴出口跡まで1時間30分ほどはゆる~く登ります。
森を吹き抜ける風は少しひやっとして気持ちいいです。
第2噴出口跡という名前ですが、噴出口がどこにも見えません笑
ここを過ぎるとすぐに、いきなり眺望が開けます。
振り返ると・・・
うおおおおお!!!気持ちいーーーーーーッ!!!
八幡平市の方角が遠くまで見渡せます。ここからがこの「焼走りコース」の醍醐味!
岩手山の北の斜面を回り込むようにしてザレた道を登っていきます。
6~7月はコマクサやイワブクロが見られる道です。いまは秋なので、秋のお花や木の実が見られて楽しく歩けました。
ここが実質5合目となる「ツルハシ分れ」です。
もっと北側にある「上坊コース」との合流地点になります。
ここを過ぎると一気に200mも高度を上げるきつい登りになるので、ちょっと休憩を挟みました。
前回の北岳では行動食を切らしてシャリバテたので、おやつを多めに持ってきました!
いろんな味のソイジョイと、業務スーパーで売ってたグラノーラバー。50gずつの小分けになってるフルーツグラノーラは袋からザザーっと口に流し込んで食べられるのでラク。
せっかくの行動食なので、ここぞとばかりに、高カロリー高栄養ですぐエネルギーになる甘いものを好きなだけ食べちゃいます!
もりもりと栄養補給をしたあとは、樹林帯をひたすら登り、
登り・・・
登り・・・
ツルハシの分れから1時間で「平笠不動避難小屋」に到着です!
紅葉と屏風尾根と小屋の景色が素敵!
避難小屋の中は二段になっていて、人が結構入りそうです。
ただし、このあたりには水場がないのと、トイレがすごーーーーく汚かったので・・・宿泊はおすすめできないかな…。
さあ!ここから山頂のあるお鉢まで登っていきますよ!
ここまで来ると森林限界です。背の低いハイマツやオオシラビソの一帯が広がっています。
こちらは御苗代湖と大地獄谷方面。湖面が空の色を映し出しています。
お鉢に出ると火山礫の赤い大地に変貌します。このお鉢を登りつめると・・・
やったー!岩手山山頂の薬師岳に到着でーす!!
(お決まりの「ヤマッ!」ポーズ。)
三連休の中日だったので、山頂は人だらけ!
外国人の方も多かったですね。ひと組の外国人の方が、テンション高めに「ハイタッチ!ハイタッチ!」と言いながら山頂にいたたくさんの人とハイタッチしていて、私もハイタッチしてもらって楽しかったです!
その後、その外国人さん3人組の写真を撮ってあげたら、なぜか私も一緒に写真に写ったり笑
逆に私の写真もその外国人さんに撮ってもらいました。
ひとりっきりの山頂独り占めも嬉しいけど、大勢で登頂を祝い合うのもまた楽しいものです。
山には素敵な一期一会がたくさんあって、その全てが忘れられない思い出になるんですよね。
山頂から、お釜の中。
山頂への道。お鉢巡り。
山頂からの下界の眺め。
気持ちよく晴れわたり、360℃遠くまで見渡せて感激です。岩手山は、去年雨でガスガスだったので、今年は晴れて良かったです。
うしとかえるも気持ちよさそうね!
お鉢巡り~八合目避難小屋
お鉢1周は1時間ほど。私が岩手山登山で一番楽しい時間♪ルンルン気分で景色を楽しみながら歩きます。
途中からお鉢の中へ。
岩手山神社へ参拝。今年もここへ来ることができました。ありがとうございます!
再びお鉢へ戻り、不動平へ下ります。
不動平まで下り、そこから15分ほどで岩手山八合目避難小屋へ到着しました。
早く小屋に入りたくて、ついつい避難小屋の全体像を撮り忘れたので、以前撮った小屋の写真を載せときます↓
チェックイン完了!3段目の壁際が私のスペースになりました。
管理人さんがバランスよく場所を決めてくれるんですが、特に場所の希望がなければ若い人は上段、年配の方は下段に案内されることが多いです。年配の人はハシゴから落ちたりしやすいからですかね。(この日の翌日に足を踏み外して落ちてる人がいました…。)
あと、私みたいなソロ女性だと、必ず隣が女性や男女グループになります。管理人さんがソロ男性や男性だけのグループとは離れた場所にしてくれるので、女性一人でも問題ありません。
避難小屋とはいえ、管理人さんがしっかり対応してくれるので安心して泊まることができますよ!(そういうところも大好きです!)
八合目避難小屋の宿泊料金など詳しくはたきざわデータバンク岩手山から見ることができますよ。
八合目避難小屋といえば薪ストーブ♡
この薪ストーブのおかげで秋の夜間でも暖かく過ごせます。薪は不足気味だそうなので、柳沢コースから登る人は、薪を担いで登ってくださいね。
さて、ザックを下ろしてくつろぎウェアに着替えたら、おやつタイム!
コーヒーとチーズとハムのロールパン、in BAR プロテイン(グラノーラ)を食べました。
時間は午後2時。この時間になると、日帰りの人たちがぞろぞろと下山を始めます。それを見ながら、泊まりの私はまったりと過ごします。
この日は、外国人の登山者が多かったのが印象的でした。(しかも心配になるぐらい薄着!半そで短パンとか。)山に登る楽しさと景色を見た感動は万国共通なんだよなぁ、と当たり前のことを再認識しました。
その後は特にすることもなく、スマホで本を読んでみるもすぐ眠くなり、ほとんど昼寝をしていました。(いつものこと)
あっという間に日が暮れたので、お待ちかねの夜ごはん!
この日は、montbellのフリーズドライ「ガーリックリゾッタ」を食べました。
なんとこれ、お湯を入れてたった3分でできちゃうんです。(水で作っても5分)
同じごはんでもアルファ米はお湯でも15分なので、超早くないですか…!?
3分でちゃんとやわらかいし、ガーリックの香りが食欲に火を付けます!このシリーズはリピートしたいですね。
晩酌はいつものように日本酒で♪
前の日に盛岡駅で調達した、酔仙のワンカップ純米酒と廣田酒造のわんこきょうだいパッケージの純米酒を持ってきました。
小屋の中は、管理人さんたちや常連のお客さんの宴会で大盛り上がり!さすが岩手県人、みんなかなりの酒豪らしく、焼酎やワインの瓶がいくつも空いていくではありませんか!
まるで居酒屋みたいな、わいわいガヤガヤを聴きながら、一人でくぴくぴ…。ぷはー。
わたしも雰囲気に乗せられ、2本のワンカップはすぐに空になってしまいました。
宴は続く…と思いきや、そこは山小屋。8時ぴったりに宴会は終了!消灯です!
私もいい感じにフワフワしながら眠りにつきました。この日はイビキのうるさい人がいなかったので、快眠できました。
二日目
八合目避難小屋~御神坂登山口
朝6時、昨日とはうってかわって真っ白け。小雨が降っていました。
天気に負けてはいられません。小屋の前にある「御成清水(おなりしみず)」で水を補給し、元気に出発です!
…と気合を入れたあと、ザックカバーを家に忘れてきたことに気づきました。(乾かしたままザックに入れ忘れていたみたい。)小雨、止みますように!
下りは「御神坂(おみさか)コース」です。
下りに御神坂を選んだのは、岩手山の登山コースのなかで唯一、バスが通っているから!
10:29のバスにどうしても間に合いたい…!と考え、余裕を持って早朝の出発にしました。(この日に会津まで帰らないといけないしねー。)
御神坂コースまでは、まず八合目避難小屋から不動平まで少し登り、鬼ヶ城との分岐から急な岩場を下っていきます。
さっきまでガスガスで何も見えなかったのに、いきなりガスが晴れて色づき始めた斜面を見ることができました。
ここはちょうど鬼ヶ城の真下のあたりです。またすぐガスに包まれてしまいましたが、一瞬だけでも景色が見れて嬉しいです。
ザレ場が続くのでズルズルすべりながらも、黙々と下ります。
「笠締(かさじめ)」に到着。
「御神坂」の名前のとおり、この道は古くからの信仰登山の旧参道です。そのため、「切接(きりはぎ)」「草履脱場(わらじぬぎば)」など信仰登山に関連した地名が残っています。確かに、修験の道にふさわしい急峻な道です…。ザレた道はまだまだ続きます。途中、道迷いしそうな岩場が何箇所かありましたが、矢印やロープをよく見ておけば大丈夫です。
「大滝展望台」に到着。ここから滝が見えるそうですが、当然真っ白。
でも、雨も止みだんだん晴れてきました。ザックはしっとりしてますが、中身は無事のようです。
や、やっと「切接(きりはぎ)」に到着。ここまで2時間30分ほど。日差しが出てきました。
ここまで来れば傾斜のあまりないゆるやかな林道になります。ほぼコースタイム通りに下って来られたので、バス時間には余裕がありそうです。よかった。
ゆるゆる歩くと、広い道に一旦出ます。
そのまま御神坂駐車場かな?と思いきや、通行止め。左に登山道が続いていました。
20分ほどまたゆるく林道を歩いたら、今度こそゴール!!
御神坂駐車場には休憩施設がありました。
中はトイレと休憩室がありました。バス時間まで余裕があったので、ここでしばし休憩することに。欲を言えば、自動販売機があったらよかったな。(登山後は冷たいコーラが飲みたくなる私。)
帰りにすれ違ったソロ登山の男性の方は、テン泊できず(禁止なので)、この休憩所で1泊したそうですよ。おつかれさまです…。
御神坂登山口から盛岡駅までのアクセス
御神坂駐車場前バス停から盛岡駅までのバスに乗ります。
所要時間は46分、運賃は990円でした。
このバスは小岩井農場を通るルートなので、天気が良ければ岩手山をバックに農場の風景を見ながら帰ることができるのもいいですね。
私はというと、爆睡でした笑
山行を振り返って
初めての「焼走り」と「御神坂」。
率直な感想としては、
焼走りコースは、いつもの柳沢コースに比べて、すごく登りやすかったんですよね。
おそらく、登山口からしばらくゆるやかなのと、変化の多い道なので、気持ちをうまく切り替えながら登れたからでしょうか。コマクサの時期なら、さらに楽しめるかもしれません。
ただ、焼走りコースは天気が荒れてた場合に注意ですね。稜線に出ると強風が心配です。
また、宿泊したい場合、八合目避難小屋まで行くには必ずお鉢に出なければ行けないんですよね…。お鉢は強風で登れないことも多いので、そうなると下山するか平笠不動避難小屋に泊まるしかなくなるんですが、あのトイレはきつい。。。
そんなわけで、天気がよければ焼走りオススメです!
御神坂コースは、柳沢コースの旧道に似ている感じでした。健脚向きというのもごもっとも。信仰の道ということで、心の強さが求められそう!登るのはかなりキツいですね。
下る場合は、一気に行けるのでなかなか良かったです。やっぱりバスで帰れるのが嬉しいポイントですね。
以上、焼走り~御神坂の岩手山登山レポートでした!ごきげんよう。