単独行山女子でライターの七実(@dvanchangos)です。
取材用&登山用にキヤノンの一眼レフカメラ「Canon EOS 9000D」を購入してから2年ほど経ちました。
一眼レフの仕組みや機能、レンズの種類など、前よりもカメラの知識が少し増えました。
もともと、カメラを購入する前の私は「スマホでもいい写真が撮れるのに、わざわざ大きなカメラ持って登山する意味がわからない」と思っているほうの人間でした。
しかし山行記事の執筆をきっかけに、登山に一眼レフカメラを携行するようになると、山で写真を撮る楽しさに目覚めてしまいました。
そこで、この記事では私が1年間、登山で一眼レフカメラを持参してわかったことを10個紹介します。
登山で一眼レフカメラを使ってわかった10のコト
1.本体の重さよりレンズの重さ
私が使用している一眼レフカメラは「Canon EOS 9000D」です。
本体の大きさ:約131.0(幅)×99.9(高さ)×76.2(奥行)mm
質量:約540g(バッテリー、カードを含む)/約493g(本体のみ)
一眼レフカメラはミラーレスカメラに比べ、大きくて重いことがデメリットといわれますが、このモデルはエントリーモデルのAPS-C機なのでそこまで重くは感じません。
カメラの重さを決めるのは、本体よりむしろレンズのほうです。
実際に使っているレンズの重さは以下の通り。
- 標準レンズ「EFS 18-55mm」:約260g
- 短焦点レンズ「EF-S 50mm F1.8 STM」:約190g
- 広角レンズ「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM」:約280g
※レンズフードやレンズフィルター、キャップ含む実測値。
これらのレンズを装着しても重さが気になるほどではありません。
しかし、レンタルで使ってみたSIGMAの「17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM」はレンズだけで465gと本体重量と同じくらいの重さがあり、さすがにずっしりと重く感じました。
重いレンズほど高性能というわけではありませんが、SIGMAのレンズを使ってみて Canonレンズとは違う魅力を感じたのも事実です。
結局、重くても好きなレンズで撮りたい気持ちが勝ってしまうのは仕方がないことですよね。
2.レンズフードは絶対に傷だらけになる
レンズ保護の役割があるレンズフード。
山ではレンズフードなしの携行は考えられないほどお世話になっています。
とある山で木道を歩いていたとき、左右の登山靴の靴ひもとフックが引っかかり、前のめりに転倒したことがありました。
むきだしのカメラを肩からたすき掛けをしていた状態で、カメラに自分が覆いかぶさってしまったんです。
幸いにもレンズフードが衝撃を受けてくれたおかげで、本体とレンズは無傷でした。
カメラバッグ入れていない状態でカメラを持って登山をすると、気を付けていても岩などにぶつけてしまうことが必ずあります。
3.レンズ保護フィルターは必須
登山に限らず、屋外でカメラを使う場合、レンズの保護フィルターは絶対に付けておくべきと考えます。
安価な保護フィルターだと画質が劣化するといわれますが、私のようなアマチュアが気になるレベルではありません。
それよりも、高額なレンズをいかにして守るかのほうが重要です。
実際に私はカメラを首からさげたまま電車から降りたとき、何かの拍子でレンズに衝撃が加わったのか、気づいたら割れてしまったことがありました。
「〇万円が飛んでった……しかもこれから登山するのに……」
とへこみましたが、よく見ると割れたのはフィルターのほうで、中のレンズは無傷でした。
それ以来、フィルターなしでレンズを持ち歩くのは本当に危険だと感じ、保護フィルターのありがたみを実感しています。
4.持ってきたいレンズが多くて困る(結果、そんなに使わない)
一眼レフカメラに取り付けるレンズには、撮りたい被写体や効果によってさまざまな種類があります。
例えば、広がりのある画が撮れる広角レンズ、明るくボケ味のある写真が撮れる短焦点レンズ、被写体にぐっと近づけるマクロレンズなどなど。
登山では主に風景を撮るので、私は広角レンズを付けることが多いのですが、珍しいお花を見つけたらマクロでグッと寄って撮りたくなります。
花の群落地や紅葉がきれいな場所だったら「望遠レンズで圧縮効果を狙いたい!」と思うことも。(※圧縮効果:遠近が圧縮されギュッと詰まったように見せる効果)
とはいえ、いくつもレンズを持ち歩くのは重いので、縦走やテント泊では1~2個までと決めています。
気軽なフォトトレッキングであれば、レンズをたくさん持って行ってもいいとは思いますが、そうなったらそうなったでレンズ交換が億劫で使わないこともしばしば。
やっぱりレンズは使いやすいものを1~2個がちょうどいいのかもしれません。
5.自撮りするならCanonのリモートライブビュー撮影が便利
キヤノンのカメラ限定ですが「Camera Connect」という公式のアプリが超絶便利です。
スマホとカメラをWi-Fiで接続し、撮った写真をすぐにスマホに送れるので、その場で誰かに写真を送ったりレタッチしたりできます。
「Camera Connect」のもう一つの機能がリモートライブビュー撮影。
簡単にいうとスマホを使ってカメラの操作ができる機能です。
自撮りや友達と記念撮影をするとき、大体はタイマー機能を使うと思います。
タイマーは便利ですが、シャッターボタンを押したり、設定を変えたりするのにカメラと撮影位置を何度も行ったり来たりするのは面倒ですよね。
リモートライブビュー撮影を使えばスマホの画面上で、絞り・シャッター速度・ISO感度・露出補正をコントロールしシャッターを切れるので、カメラの設定のためにわざわざ動き回る必要なし!
6.とはいえiPhoneのカメラも存分に活用する
私が持っているスマホは「iPhone 12 Pro Max」という機種です。
とても性能がよくきれいに撮れるので、一眼レフカメラを持っていてもスマホで撮影することもあります。
ただ、強いてスマホカメラの弱点を挙げるとすれば、「ちょっとおせっかいすぎる」こと。
自動補正機能がすごく効いているので、何もしなくても被写体にスマホを向ければイイ感じになるのですが、一眼レフで撮った写真と比べるとやりすぎ感を感じることがあります。
7.山頂で記念撮影を頼まれることが増える
山頂付近で一眼レフカメラをぶら下げていると「撮影が上手そうだ」と思われるのか、見ず知らずの人に記念撮影を頼まれることがよくあります。
大抵はスマホですが、たまにその方の持っている一眼レフやミラーレスで撮影をお願いされると緊張します。(私のカメラより高額な機種だと見てわかるからです。)
逆に、私も撮影を頼みたいときはカメラを持っている人に頼んじゃいますね。
8.カメラを持っている同士のトークが楽しい
山頂あるあるをもう一つ。
デカいカメラを持っている登山者には親近感わきまくります。
たまに「いいカメラですねー。」「どこのメーカーの機種ですか?」と話しかけられることも。
カメラを持っている方はインスタをやっている確率が高いので、相互でフォローし合うこともあります。
山での出会いは一期一会なので、下界では出会わなかったであろう人とトークできるのも山の醍醐味ですよね。
9.遠くの富士山が写らない
肉眼では遠くに富士山が見えるのに、写真に撮ると写ってない。
風景写真は明暗差があるので、遠くにうっすらと見える山が白くつぶれてしまいます。
でも、一眼レフカメラのすごいところは、写真の中に見えていない膨大なデータを隠し持っているところ。
レタッチすると、上のビフォーアフターのように富士山が出現することがあります!
一眼レフ写真が持つデータ量の多さにはいつも驚かされます。
10.目で見た感動に勝る写真は……まだ撮れてない。
「この瞬間しかない景色を写したい!」
「この感動を共有したい!」
と思って毎回シャッターを切るのですが、どう頑張ってみても目で見た感動が3分の1どころか10分の1も伝わっていないと思います。
それでも思い出として写真を撮り続けていると、自分で見返したときにそのときの心が震えた瞬間や大変だったことを思い出せるので、たくさん写真を撮っておくべきだなと感じます。
登山で一眼レフカメラを使ってわかった10のコトまとめ
私が登山で1年間一眼レフカメラを使ってわかったことを10個紹介しました。
カメラは私の浅い知識でも十分に楽しめます。
登山に一眼レフカメラを持っていくようになって、以前よりも景色をじっくりと見る時間が増えました。
しかもソロ登山なら時間の使い方が自由なので、納得がいくまで写真撮影ができます。
つまり、私にとってソロ登山×カメラは最高の組み合わせです!
とはいえ、一眼レフやミラーレスのカメラは高額なので、使ってみたくても金額でためらう人も多いと思います。
そんな場合は、まずカメラのレンタルサービスなどを試してみてもいいかもしれません!
少しでも「カメラやってみたい!」と思えたら、ぜひ挑戦してみてくださいね。
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