こんにちは、七実(@dvanchangos)です。
今回は、田代山(たしろやま)に登ってきました。
田代山について
田代山は、福島県の南会津町と栃木県の日光市にまたがる標高1971mの山です。
山頂が平らな湿原になっている全国的にも珍しい形の山で、その山容はプリンに例えられます。山頂が平らといえば、苗場山や美ヶ原などが有名ですね。
田代山の湿原歩きが楽しみで仕方ありません!
山行データ
登山日 2018年6月24日
天気 晴れ
最高気温(会津地方) 30.3℃
最低気温(会津地方) 14.9℃
ルート地図
猿倉登山口から田代山山頂まで日帰りでピストンしました。
他のコースとしては、木賊(とくさ)登山口からのロングコース、お隣の帝釈山への縦走コースがあります。
山行時間
標準コースタイムは上り1時間35分、山頂の湿原周遊45分、下り1時間です。
高低差は499m。短時間で登れ、登山道も整備されているので初心者にもおすすめです。
持ち物
【バックパック】
オスプレーカイト36
サコッシュはベルウッドメイドのジップサコッシュ。
【グッズ】
●衣
レインウェア、ダウンジャケット、ゲイター、グローブ
●食
保冷ボトル、行動食(トレイルミックス)
午前中で下山する予定なので山ごはんなし。
●その他
地図、ストック、座ぶとん、ファーストエイドキット、サングラス、さらさらパウダーシート、日焼け止め、汗ふきタオル、モバイルバッテリー、リップ、熊鈴
駐車場~猿倉登山口
早朝5時に家を出発。南会津町にある猿倉登山口へ車で向かいます。
会津若松市からは2時間半ほどです。
ふもとの湯ノ花温泉から登山口まで1時間弱。途中から砂利道に突入です。
なんと、12kmもダートが続きます。少しだけ舗装されたゾーンもありますが、ほぼ砂利道で、しかも車がすれ違うのが困難な道幅。
この道が最初の田代山からの洗礼といえるでしょう。ガタガタとひたすら続くダートを進み続け、やっと猿倉の駐車場へ到着しました。
正直、登山より登山口までの道のりがキツイです。
そんなダートを越えてきたツワモノたちの車が、まだ朝の7:30にも関わらず、駐車場を埋め尽くしていました。
猿倉駐車場は2ヶ所。こちらは登山口から300mほど手前のトイレのある駐車場です。
30台くらい駐車できます。
きれいなトイレです。大量の虫が入ってくるので戸締り必須だそうです。
こちらが登山口にある駐車場です。20台ほどでしょうか。
それでは田代山登山、出発です!
水場~小田代
登山道から入ってすぐ湯ノ岐川の源流を渡り、沢沿いを進みます。
すこし登ると水場があります。
水場の看板から右へすこし下ったところが水場です。沢の音が心地よいです。
しばらくは樹林帯を登ります。整備された登山道は危険箇所もなく、サクサクのぼれます。ありがたい。
これが「ネズコのクマ穴」?巨大な自然のオブジェです。
ところどころにギンリョウソウが。驚きの白さ!
1時間ほどで傾斜がゆるみ、針葉樹が目立つように。
ここで、「小田代(おだしろ)」に到着です。
木道脇にワタスゲがこんなに!
ふわふわ、ぽふぽふ♡
これが見たかったのです!
さて、目指す楽園へはあと20分ほどの登りです。小田代の木道歩きを楽しんだら、あとひと踏ん張り!
山頂~湿原歩き
小田代から20分ほど登ると湿原に出ました!ここから木道歩きです。
池塘に空の青が反射して、鏡のようです。遠くに見えるのは会津駒ケ岳です。
湿原の中央部分、ここが田代山の山頂です!
他の山だと「ヤマッ!△」のポーズだけど、田代山はとんがってないので、手で平坦な山の形を表してみました。
オトモのうしとかえるも、ワタスゲに夢中~♡
見渡す限り真っ白ふわふわ、ワタスゲパラダイス♡
この景色のなかを歩いていると、ここって、
人間が想像する「天国の風景」そのものに見えてきます。
ゆっくりと雲は流れ、
優しい風にワタスゲが揺れる。
どこまでもしずかな心持ちで、
ただいっぽんみちを歩くひととき。
そうか、わたしは、いつのまにか天上の楽園へ来た。
生きているうちに、
こんなにしあわせな場所を訪れても良いのですか?
ワタスゲはうなずくように、またふわっと揺れた。
このあたりが、ワタスゲが一番密集していたんじゃないかなぁ。
山に登っていると、この世のものとは思えない景色に出会うことができます。感謝しかありません。
ここからは、田代山で見つけたお花たち。
▲タテヤマリンドウ
▲イワカガミ
▲ウラジロヨウラク
▲ゴゼンタチバナ(白)、アカモノ(ピンク色)
田代山避難小屋(弘法大師堂)~猿倉登山口
湿原を進むと帝釈山との分岐があります。帝釈山方面へ少し行くと、避難小屋とトイレがありました。ここで休憩を取ることにします。
田代山避難小屋(弘法大師堂)
中には10人ほどが泊まれる避難小屋です。中には仏像が安置してあってちょっと緊張しました。
こちらがトイレ。すごくキレイなトイレです!
トイレのうしろにウッドデッキとベンチがあり、休憩することができます。まだお昼前であまりお腹も空いていないので行動食とおにぎり1個を食べました。
休憩後、ふたたび木道を歩きます。
木道は細く、反時計回りの一方通行です。
木道から降りるのは厳禁!
いつまでも歩いていたいけれど、ついに一周してしまいました。
湿原をあとにして、登山口まで下るわけですが、どうしても後ろ髪を引かれてしまう…。
例えて言うなら、楽園を追われたアダムとイヴ?地上に落とされた堕天使?
下山をはじめた私の頭の中のBGMは自然と鬼束ちひろの「月光」に。
ああ厨二病。。。
南側には男体山や女峰山など、日光の山々。
はい、こちらが下界に堕とされた七実になります。
切ないけれど、地上で強く生きていかねば。(涙)
そんなわけで、1時間ほどでサクッと下山しました。こんな短時間で、あんなに素晴らしい景色が見られるとは!
なんだか夢を見ていた気分になりました。
山行を振り返って
まさに「天上の楽園」でした。感動するとひとは語彙力を失います。
一生懸命ブログで伝えたかったんですが、やっぱり言葉で表すと、「スゲー!」「やべー」「最高ー!!」になってしまうのがひとなんです。
なので、写真をたくさん撮りました。いかがだったでしょうか。
田代山は登山口までが大変ですが、確実に登る価値ありです!
「死にたくないけど天国に行ってみたい人」と「堕天使という言葉に惹かれる厨二病」には特にオススメの山となっております。よかったら登ってみてくださいね。
以上、七実(@dvanchangos)でした。それでは、ごきげんよう。