こんにちは、七実です。
8月15日は終戦の日ですね。日本に生まれると、8月は過去の出来事に思いを馳せてふっと切なくなる時期でもあります。
私は今年、広島の原爆記念館を訪れる機会があり、原爆の悲惨な写真を多く見ました。また、2016年に公開されたアニメ映画「この世界の片隅に」も2回観に行ったのですが、これも広島の隣の呉市が舞台となっていて、第二次世界大戦の頃の話で考えさせられる内容でした。
Do As Infinityは反戦曲が多い
「深い森」や「冒険者たち」で知られているアーティストのDo As Infinity。
私は2001年から彼らの楽曲のファンです。
あまり知られていないかもしれませんが、Do As Infinityの曲には「反戦」をテーマにした曲が多いです。
そこで、Do As Infinityのファンである私が、この時期に聴いてほしい代表的な反戦曲を2曲、印象的な歌詞とともに紹介します。私なりの解釈も入れてみました。
1.科学の夜(2003)
ライブでは必ずと言っていいほどセトリに入っている代表曲。
核戦争によって全てが失われた世界の情景を歌った曲です。
人は闇を作りだせる
神に代わり一度だけ
アインシュタインの発表した相対性理論を軸に、科学者たちは原子力爆弾という恐ろしい兵器を作り出しました。アインシュタインは日本への原爆投下を知り、自分の理論のせいで地獄の兵器が生み出されたのだと嘆き悲しんだそうです。
原爆はまさに、人が神の領域を侵すほどの恐ろしい兵器です。日本に生まれた私たちなら、誰しもが二度あった悲劇を少なからず知っているはずですね。
人が神の領域を侵すとき、つまり、核戦争を起こしたときに、その先に待っているのは人類も生物も滅亡した冬の世界なのだと想像します。
この曲の歌詞は、そんな灰に包まれた闇の世界を、瓦礫の一番上から見下ろす目線で描かれています。悲しさも虚しさもすべて超えて美しい世界。
いったい誰が望んだのでしょう。
LOVE&PEACE
遅すぎた願い事を 一人つぶやいて
Nobody knows
口笛の子守唄が
空に響いてく
この都市も私達も皆
おやすみなさい
後半のエモーショナルなギターソロが胸を打ちます。ライブで生で聴くたび、ビートとともに心臓がギュッとしました。
現在も多くの国が保有している核兵器。
広島・長崎に落とされた原爆は実験的なものだったので、それでも威力は小さいものだったそうです。
強力なものだと都市どころか、国がなくなるほどの威力と言われています。
人類が自ら滅びの道へ進まないことを願う気持ちになる曲です。
2.夜鷹の夢(2005)
アルバム「NEED YOUR LOVE」収録
夜鷹といえば、宮沢賢治の「よだかの星」が有名ですが、この曲のタイトルの「夜鷹」は英語にすると「ナイトホーク」であり、アメリカ軍のステルス攻撃機「F-117ナイトホーク」の愛称です。
この曲は、イラク戦争で撃墜された時のパイロットの心情を歌った曲です。
生きとしいけるもの全て
焼き尽くす紅蓮の炎が真下に流れる
予定どうりに機首上げて
弾薬庫の蓋閉じて 勝利の旋回
何も 見ない 何も 聞かず
何も 何も 何も 何も
小さな村でささやかに暮らしている、罪のない人々。ただ、命令のままに、地図に示された場所に爆弾を落とす。気持ちを殺して、ただ、淡々と、何も考えないで。
無差別に罪もない人を殺すなんて、普通の心情では到底出来ないことです。だから、この兵士は心を無理矢理無くして、命令のままに動いたのでしょう。戦争は、圧倒的に罪のない人々が犠牲になることばかりですね。
生まれた国が違うなら
こんな砂漠の朝焼け
見ずに生きてゆく
暁の空に夜鷹が
はぐれてもう戻れない
流れ星になる
どんな正義をかざしても
流れ出る真紅の血を
止められはしない
夢を見てた 長い夢を
長い夢を 長い夢を
はぐれた夜鷹(戦闘機)は流れ星になります(撃墜される)。
そうしてやっと、長い夢から覚めるのです。押し殺した心を開放して、どんな正義も人を殺していい理由にはならないのだと。
この曲は、力強い伴ちゃんのボーカルが素晴らしい。特に最後の大サビの声の表現は心を打ちます。
罪のない人が罪のない人を殺める戦争に、どんな正義があるのでしょうか。
多くの悲劇は、いつも一部の人が作り出すものです。
おわりに
いかがでしたか。
他にもDo As Infinityには多くの反戦曲や平和を歌った曲があります。ぜひ多くの人に聴いて欲しいです!!
私も8月のこの日だから、これらの曲とともに戦争と平和について考えたいです。
「For our future,LOVE&PEACE」
(「科学の夜」より)
それでは、ごきげんよう。